論文・主張- Opinions -
ジョージ・W・ギッシュ さん
How Long?
いつまで日本に定住すれば地方参政権が与えられるか?
- <プロフィール>
- ジョージ・W・ギッシュ さん:
- アメリカ籍 アメリカ合衆国カンザス州生まれ。
- 青山学院大学名誉教授。
私の在日定住歴は52年前の秋から始まりました。初めは三年間の短期宣教師として名古屋学院に赴任しました。その後、結婚して名古屋大学等で英語を教えながらもうしばらく日本の生活に親しんできました。一時本国アメリカに帰国した後、再来日して、それ以来現在に至るまで東京に定住しています。そして、数十年前に在留永住資格も与えられました。
その半世紀において、日本の国民と同じように納税等の義務を惜しまず果たしました。もちろん住民税(都民税、区民税等を含む)を収めました。アメリカ人としては、勿論、納税の義務を何処に住んでも果たすべきですが、それだけで一人の市民(citizen)としての責任を成し遂げられたとは言えません。その税金がどのように使われているかと関心を持ちながらその使い方の意思決定に参与しなければ、又、街づくりに全力を尽くさなければ、市民の責任を充分果たしたとは言えません。
そこで、在日永住者の参政権の課題が提起されてきます。本来この問題を検討する前に日本の歴史の歪みから生んだ「特別永住者」の異常な身分を正す事が前提ですが…
皆さんもご存知と思いますが、「一般永住者」の資格を考えると、一般原則は「10年以上継続して本邦に在留していること」です。そして、その条件としては「永住許可の要件素行が善良であること。納税義務の履行、その他公的義務の履行など、市民として、社会的に非難されることのない日常生活が条件です。その上、独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること。日常生活が、生活保護など、公共の負担となっていないこと。資産、技能からみて将来も安定した生活が見込まれることが必要です」。以上に該当したうえで、「法務大臣がその者の永住が日本国の利益に合すると認めたときに限り、これを許可することができる」とされています。これは、その者に永住を許可することが、日本の社会、経済にとって有益であると認められるものでなければならず、この判断は、法務大臣の広範な裁量で認められることになります。
ところで、私の長女も東京で理学療法士として生活しています。数年前にこの永住資格の厳しい条件に適えました。今、三人の東京生まれの孫息子たちも日本の小学校に通っています。彼らも、何時まで日本にまじめに定住すれば参政権を付与できるでしょうか。話によると、となりの韓国は永住者に地方選挙権を付与しているが、それは資格取得後3年以上経過した者に限られている。
日本の将来がより豊かになるために、文化的、教育的、社会的、経済的、あらゆる面において、毎年、50,000人程増加している「一般永住者」を受け入れている以上、「特別永住者」と共に1人ひとりが、日本に定住する「市民」(citizen)として他の住民と同じようにその責任が果たせるために、少なくとも直ちに永住者に「地方参政権」を付与すべきです。
How long must we wait? The time is now!
George W. Gish, Jr. ジョージ・W・ギッシュ 青山学院大学名誉教授
