田中宏さんの挨拶- Message -
他のためではなく、自らのために
~外国人地方参政権開放の意味~
1、日本社会は少子高齢化が進み、外国人の存在抜きには成り立たなくなりつつある。例えば就労が自由化された日系人が、日本が世界に誇る自動車産業の下請け、孫受けを支えているのが現実である。
2、日本の国籍法は、典型的な「血統主義」をとっており、いくら世代交代しても、つねに外国人なのである。もし、両親が外国人でも日本で生まれた子は日本国籍を持つ「出生地主義」の国籍法であれば、外国人2世はもはや存在しない。
3、在外邦人は衆・参両院の国政参政権は持つが、地方参政権はない。国政参政権は、「国籍」を根拠に、地方参政権は「居住」に基づくからである。OECD30ヶ国に関する国会図書館の調査でも、国政を開放している国はほとんどないが、地方参政権はほとんどの国で開放している。まったく認めていないのは日本だけである。
4、日本の最高裁判決も、「(外国人に地方)選挙権を付与することは、憲法上禁止されているものではない。…その措置を講ずるか否かは、専ら国の立法政策にかかわる事柄」と判示している。
5、日本でも生活の都市化が進み、日々の生活、例えば公共料金など政治との関係はますます密接になっている。納税の面ではまったく平等に扱われながら、永住外国人が地方政治にもまったく発言権がない現状を放置したくない。
6、在日外国人は、現在約221万人。その半数近い91万人が定期的な在留審査が不要な永住外国人。うち42万人が特別永住者の在日コリアン、49万人が一般永住者の中国人、ブラジル人など。一つの国の民主主義の発展程度を知るには、その国の監獄と少数者の人権を見よ、という。疎外する社会から、共存・共生する社会へ、他のためではなく、自らのために、前に進みたい。
