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~はじめてこの問題を知った方へ~

○多様な価値観や生き方を認める社会へ

国際化が進展する中、ヨーロッパ諸国をはじめ、現在約40カ国で定住外国人に地方参政権を付与しています。そこに住む外国人は、帰化を強制されることなく父母の国籍を保持し尊重したまま、住民として地方参政権を付与され、行使しています。 主要先進国30カ国によるOECD加盟国の中で、血統主義を採用し、重国籍を認めず、かつ外国人住民に参政権を認めていないのは日本だけです。

また、G8(主要8カ国首脳会議)の中で外国人住民に地方参政権を認めていないのは日本だけです。

○地方参政権は基本的人権であります

人間として生きていくために必要な自由と権利の総称を「基本的人権」と言います。参政権は基本的人権であり、それを明確に謳った「国際人権規約」を日本は批准しています。

民主主義というのは、「自分たちのことは自分たちで決める」ということであり、自分が居住している社会・環境は、その自己決定をなすことに大きく関係するものと言えます。しかしながら永住外国人には選挙権がないため、その場での公的な発言権がない。つまり、自分の事を自分で決定することができず、自分の人生を自分で決めるという民族・国籍に関係ないすべての人間にあるべき個人の尊厳を侵害されているのであります。

これまで、日本に居住してきて、これからも定住する外国籍住民にとって、自分の生活、老後の保障、子どもたちの教育や将来の事に関しても、居住する地域での発言が必要ではないでしょうか。

○永住する「地域住民」であります

現在、日本には200万人を越える外国人が定住しています。その在留形態は、永住者、留学生、商用と様々であり、その中に日本に生活基盤を置き、住民税などの納税の義務をはじめ住民としての義務を日本人と同様に果たす永住外国人は85万人を越えます。こうした外国人は国籍が日本でないというだけで、実態として生活の根拠は自分の住むその地域にあります。日本においてこれら永住外国人の地方参政権を実現することは21世紀の日本と韓国、アジアの未来にとってとても大事な課題であります。

○全国の多くの自治体が「付与」に賛同しています

全国の地方自治体議会では、永住外国人住民に速やかに地方参政権を確立するための措置を講じるよう、国や国会に強く要望する意見書を採択しており、現在全国1851自治体中、963自治体(採択率52.03%)に至っております。既に38都道府県が採択しており(採択率80.8%)、日本の人口比率でみると、89%の国民が付与に賛同していることになります。

○最高裁が「付与」を許容しています

1995年2月、最高裁判所が永住外国人住民への地方参政権付与は違憲ではないとする憲法判断を明示しました。最高裁の判決趣旨は次のとおりです。

「我が国に在留する外国人のうちでも永住者等であって、その居住する区域の地方公共団体と特段に密接な関係を持つに至ったとみとめられるものについて、その意思を日常生活に密接な関連を有する地方公共団体の公共的事務に反映させるべく、法律をもって地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずることは、憲法上禁止されているものではないと解するのが相当である」

最高裁の判決によって、永住外国人への地方参政権付与についての違憲論争に終止符が打たれ、国会で立法措置を講ずるかどうかの問題となりました。また、永住外国人に地方参政権を付与しても違憲ではないとの判事によって、帰化論が抑止されました。

○韓国ではすでに永住外国人に地方参政権を付与しています

2005年6月30日、韓国国会は公職選挙法を改正し、19歳以上の永住資格外国人に地方参政権を付与することを決め、同年8月4日施行しました。2006年5月31日、統一地方選挙で日本人を含む永住外国人住民がアジアで初めて地方参政権を行使しました。

○既に「住民投票権」が付与されています

各自治体は既に永住外国人を同じ「住民」として認めており、全国的な市町村合併問題を契機に、永住外国人住民に住民投票権を付与し、地方自治参与を積極的に許容する自治体が増加しています。この動きは地方分権の理念に照らし、今後益々定着していく現状にあります。

永住外国人住民への「住民投票権」付与自治体数は、201自治体(1都1道2府37県(27市1特別区141町32村))に至っています。(2005年10月31日)また住民投票に近い住民意向調査においても29自治体が永住外国人住民を含んで実施しています。

○地方参政権の獲得は日本社会の「内なる国際化」と人権意識の向上につながります

人、モノ、情報、サービスは国境を越え、世界はどんどん小さくなっています。また、21世紀は人権尊重と民主主義が普遍的価値として意味を持ちます。「人権」・「平和」を尊重する社会とは、お互いの違いを理解し、尊重し、共に生きる「多民族・多文化共生社会」の実現です。

また、永住外国人が外国籍を保持したまま地方参政権を獲得することは、日本社会の「内なる国際化」に大きく貢献するでしょう。異なる文化や多様な考えが地域社会を豊かに成熟させるので。

○世論調査でも「付与」に賛同しています

永住外国人住民に対する地方自治体参政権付与に関する世論調査が繰り返し行われており、多くの日本国民が賛同しています。

  • ◇読売新聞全国世論調査(全国有権者対象 99.3月公表)
      認める65.6% 認めない24.5% 答えない10.0%
  • ◇日経新聞世論調査(2000.5.31公表)
      賛成47.9% 反対21.4%
  • ◇毎日新聞全国世論調査(全国有権者対象 2000.10.2公表)
      賛成58% 反対32% その他•無回答10%
  • ◇朝日新聞全国世論調査(全国有権者対象 2000.11.09公表)
      認める64% 認めない28% 答えない8%
  • ◇朝日新聞全国世論調査(全国有権者対象 2010.1.19公表)
      賛成60% 反対29% 無回答11%
永住外国人に地方参政権を与えることについて、実現すべきだと思いますか。そうは思いませんか。
実現すべきと思う 53.9% 今回のポイント
思わない 34.4% 今回のポイント
わからない・どちらともいえない 11.7% 今回のポイント

※前回調査は2009年10月17日~18日に実施

民主主義社会においては、いかなる場合であれ100%の合意を求めることは不可能に近いことであり、「総意」を云々することは何事も決定しないための口実でしかありません。

○「帰化」に関して

日本に住む外国籍住民に対し、「なぜ帰化しないのか」というようなことをよく耳にします。それについてはある政治家の次の言葉が、彼らの気持ちを少なからず代弁しているように思います。

「人それぞれに国籍への思い入れがあると思います。自分自身が外国に行った場合、ある権利をえるために日本国籍を捨てることができるでしょうか。父母や祖父母を育んだ日本、永い誇るべき歴史や伝統、固有の芸術を持つ日本の国籍を簡単に捨てられないのが人情です」

憲法も「何人も国籍を離脱する自由を侵されない」と定めています。(22条2項)国籍の選択は個人の自由を尊重すべきであります。

○「人権」の保障と「共生社会」の実現を!

21世紀を向かえ、国際化の進展避けることができません。日本国内に法を遵守しながら定住していく外国人住民も年々増加しています。これからの日本社会をつくっていく国家のあり方として永住外国人住民を地域社会の構成員として積極的に許容していくことが必要不可欠となっています。その意味で、永住外国人住民の人権を保障し、共生社会を実現していく上で地方自治体参政権が付与されるべきです。私たちは、国会での早期立法措置を願っています。

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